ここ2週間で、オンラインのアイデンティティに関する2つの大きな取り組みが実施された。
1つ目が、Facebook(フェイスブック)がユーザーネームの提供を始めた取り組みであり、より鮮明に記憶に残っている。この取り組みにより、争奪戦が展開された。そして2つ目は、Twitter(ツイッター)がユーザーのアカウントの証明を始めたことだ。
しかし、もし、望むユーザーネームが既に誰かに利用されていたら、あるいは、自分の名前、または企業の名前、もしくは自分のアイデンティティの要素が先に取られていたら、どうすればいいのだろうか?これはTechCrunch(テッククランチ)のマイケル・アーリントン氏が実際に体験したことであり、他にも多くの人々が味わっているはずである。このような事態に見舞われたら、とりわけ明らかに名前を不法に占拠された場合には、幸いにも名前を保護する権利を主張することが出来る可能性がある。しかし、法律の特質およびフェイスブックやツイッターの企業としての特質を考慮すると、この権利を実行に移すのは、とても難しいと言わざるを得ないだろう。
それでも、試してみる価値はある。
法律の基礎
このような状況においては、法律はケースバイケースで適応されることになる。しかし、ユーザーネームをビジネスの一環として利用しているなら、とりわけその名前を自ら考案し、他の誰かがその名前の取得を阻止するためだけにそのユーザーネームを手に入れている場合は、戦える武器は揃っていると考えてもらって結構だ。
要するに、ビジネスに関連する名前、ロゴ、もしくはスローガンを利用し、それが自分だけのものなら、商標による保護を受けることができるだろう。登録している必要はない。もし誰かが自分の商標を利用し、市場に混乱をもたらしているなら、それは名前の不法占拠者が原因であり、商標権の侵害を訴えることが出来る可能性がある。
とは言うものの、誰かが正当に名前を利用しているなら、不法に占拠していることにはならない。例えば、私はフェイスブックで「Jonathan Bailey」ではなく、「plagiarismtoday」という名前を利用している。なぜなら、他にも「Jonathan Bailey」はたくさんいて、そのなかの一人が先に利用したからだ。しかし、「Plagiarism Today」は私のサイトの名前であり、同時にビジネスの名前でもあるため、自分を守ることができる(そしてオリジナリティーにあふれている)。名前の不法占拠に対応する際、著作権法と違って、商標権の侵害に対する通知+削除のシステムが存在しない点が、問題となる。ドメインネームに関する商標権の侵害に対する解決策は用意されているものの、フェイスブックにもツイッターにも適応することはできない。
幸いにも、両サイトは通知を提出し、問題の解決を試みるシステムを提供している。ただし、成功する確証は全くない。
フェイスブックは著作権以外の侵害報告フォームを用意しており、名前の不法占拠に利用することが出来るだろう。ユーザーは、ユーザーの名前と情報、侵害が疑われる権利、URL、そして、どのように侵害しているかを明記する必要がある。
最近のフェイスブックのユーザーネームの争奪戦により発生した名前の不法占拠者への対応の他にも、「公式」を主張するファンサイトや偽のフェイスブックのアカウントを含む一般的な商標の問題に応用することが出来る。
このURLをいつでも使えるようにしておくことと、フェイスブック上の著作権以外の知的財産に関する問題に対応する際に役立つだろう。
しかし、現時点では、リクエストへの対応を称賛する声は上がってきていない。恐らく、今週末までは、大きな動きはないとみていいだろう。
ツイッターは名前の不法占拠への対応に関しては非常にボリュームのあるポリシーを用意している。このポリシーは、先日始まったアカウントの証明の影響を受けていない。
ツイッターによると、名前の不法占拠者を最も簡単に報告するには、@spam もしくは @xstalashoeに「reply」を送信すればいいそうだ。その際には、「squatter」という単語をつぶやきの中に挿入しよう。しかし、ツイッターと既に協力して何かを行ったことがある人ならご存知のように、商標権ポリシー(妥当な場合)に従い、サポートフォームを記入するか、あるいは、それよりもいいのは、ポリシーに掲載されているeメールアドレスを利用する方が、成功する確率は高いようだ。
なぜだか私には分からないが、ある法律事務所を含む複数のユーザーが、フォームよりもeメールアカウントを使う方がレスポンスがよく、且つ、早いと報告している。
結論
先日のフェイスブックのユーザーネーム争奪戦の被害者になったり、もしくはツイッターで、自分のビジネスに最も役に立つ名前を得ることができず、なお且つ正当な理由があるなら、その名前を獲得することが出来る可能性は残されている。
しかし、名前に対する権利は、他の人が正当性を主張することが出来ない場合のみに効力を発するという点は、覚えておいてもらいたい重要な点であり、繰り返し伝える価値があるだろう。「Delta Faucets」と「Delta Airlines」はフェイスブックでともに「Delta」という名前を正当に利用している。同じように、「Delta」が名前につくなら他の企業も利用することが出来るだろう。
不法な名前と正当な名前を区別する作業は、フェイスブックもツイッターも今後数ヶ月、あるいは、数年間にわたって苦労するだろう。
ソーシャルネットワーキングおよびソーシャルニュースは、ビジネスの戦略の重要なパートになりつつあり、ネーミングの権利に関する問題は今後増え続けるだろう。今後数年間で、この分野における訴訟が大幅に増えるのではないだろうか。そして、商標権の保有者と商標を掲載しているウェブサイトにとっても、これから長い間、苦労することになるだろう。
ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。
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