Sunday, 5 July, 2009

ディープリンクの危険度

1月 2日 at 2:00 pm by ジョナサン ベイリー -

ホームページではなく、個別のページに直接リンクを張る、「ディープリンキング」とも呼ばれるこの行為は、ブログ、そして、インターネット全体にとって、とても重要な手法である。情報源を掲載するための手段として、興味深い記事に読者を送る手段として、そして、ウェブ上に存在する情報を得る手段として利用されている。

ディープリンキングがなければ、ソーシャルニュースは存在しないだろう。また、多くのウェブ2.0のサービス(Delicious(デリシャス)など)は、サービスを閉鎖せざるを得ない状況に追い込まれ、あのグーグルでさえ、運営する方針を劇的に変化しなければいけなくなるだろう。ウェブは、一夜にして、不便になり、効率も悪くなってしまうだろう。

そんな中、GateHouse Media(ゲイトハウス・メディア)が先日起こした訴訟は、ディープリンキング、そして、その法的な影響に対して、新たな疑問を投げかけることとなった。

この訴訟では、ディープリンキングが原因で広告を失ったという主張を含め、複数の方面で見当違いの主張が繰り返されているが、ディープリンキング経由で発生する可能性のある法的な問題、そして、回避する方法を確認する価値はあるだろう。

著作権

ディープリンキングが原因で発生する著作権問題の多くは、サイトにリンクを張ることで発生するわけではなく、明らかに侵害しているサイトにリンクを張ることで発生する。DMCAが守ってくれるのは、侵害しているマテリアルに知らずにリンクを張る「情報特定ツール」であり、意図的な行為に関しては不透明な部分が多く、Project Playlist(プロジェクト・プレイリスト)に対する訴訟にも見られるように、解決すべき問題は数多く残されている。

とは言うものの、コンテンツに直接リンクを張る行為を「侵害」と判断した訴訟がないわけではない。例えば、テキサス州の裁判所は、Supercross(スーパークロス)のサイトが、直接ストリームにリンクを張ったために、他の企業の権利を侵害したという旨の判決を下した。この判決には納得しない人も多く、とりわけ、グーグルで上級著作権評議員を務めるウィリアム・パトリー氏は、ブログの中で、この判決を「とても迷惑」だと批判した。

しかし、幸いにも、ウェブページにリンクを張る行為に対して、もしくは公正利用(フェアユース)に対して、訴訟を起こされることはほとんどない。少なくとも米国内では、リンクを張る記事をサンプリングする権利は保護されているようだ。

しかし、ディープリンキングによる著作権問題は、増加する傾向が見られる。大抵の人は、他人からリンクを張ってもらうと嬉しくなり、どのページが選ばれているかなどは重要視していない。過去のディープリンキングによる問題を振り返ると、その大半が5年以上前に起きていることに気づくだろう。

大抵の場合、ホームページであれ、特定の記事であれ、サイトにリンクを張る行為自体が、著作権に関する問題を引き起こすことはない。ただし、メディアファイルにリンクを張る行為は複雑であり、とりわけ侵害している可能性が高いことを自覚している場合は危険だが、それだけですぐに著作権に関するクレームが寄せられるとは限らない。

しかし、問題を引き起こしかねない注意すべきポイントは他にもある。

帯域幅/ホットリンク

許可なくイメージやメディアにホットリンクを張る行為は、禁じ手とされている。他人の帯域幅を、自分のページを埋めるために利用してしまうと、無礼だと思われてしまう。だからと言って、即、訴えられるとも言い難い。イメージやファイルをコピーしているわけではなく、また、「露出」を高めるわけでもないため、著作権の侵害と主張することも、不法侵入と呼ぶことも出来ないのだ。

現実的に、イメージやメディアファイルに対するホットリンクの本当の問題点は、サイトのオーナーがいつでもファイルを削除したり、移動したりすることが出来る点である。そのため、マケイン候補の陣営が経験したように、リンク切れなどによって、大恥をかくことになるのだ。

特にイメージのホットリンクは避けた方が無難である。失礼な行為であり、多くのウェブマスターの怒りを買うことになるからだ。また、信頼性を損ない、緊張を高めてしまう可能性もある。出来る限り、自分が管理できるサーバーにコンテンツを置くように心掛けよう。

商標

上述の問題よりも扱いにくく、複雑な問題が、商標法に関連する問題である。商標法は、市場の混乱を防ぎ、市民が、事業、および、製品の固有性を管理するために、策定されている。この中には、名前、ロゴ、そして、商標を構成する要素が含まれている。

他人や他の企業との関連性を持っていないにも関わらず、関連性があると主張し、リンクを張ってしまうと、商標法を違反することになる。関係者に承認されていると見せかけてリンクを張ると、問題が発生する可能性がある。

ブログのエントリの中で記事にリンクを張る行為自体は問題視されることはないが、上述のゲイトハウス・メディアの訴訟でも重要視されているように、サイトのRSSフィードをベースに関係性を維持し、彼らのコンテンツがまるで自分のサイトの一部であるかのように振る舞えば、他人が混乱し、商標の保有者の怒りを買う可能性がある。

多くのサイトは情報源として明記してもらいたいと考えているにも関わらず、彼らの願いを無視するような方法でのリンクを可能にするツールが存在するため、この問題はややこしくなっている。

また、著作権の侵害を決める要素が、ケースバイケースで決められている点も厄介である。リンクと自分の名前が関連付けられることを不愉快に思う商標の保有者も稀に見られるが、情報源を明記し、適切な行為を心掛けていれば、法的な問題を抱える事態には陥らないだろう。とりわけ、行き過ぎた権利保有者に対しては、ブロガーが保護される傾向が強い。

そのため、正確に情報源を明記し、自分のサイトと直接関係のあるコンテンツとそうではないコンテンツを明確に区別する必要がある。完璧な予防策ではないが、この方針を常に心掛けることが重要である。とりわけ、他人のサイトへのリンクを継続的に実施したい場合は出来るだけ注意しよう。

結論

基本的に、ディープリンクは安全である。記事、そして、イメージを含む大半のメディアにさえ、直接リンクを張っても問題ない。しかし、このようなイメージを許可なく自分のサイトにエンベッドしてしまうと、全く別の問題が発生する恐れがある。とりわけ、リンクを張っているサイトが快く思っていない場合は危険である。

グーグル、Digg(ディグ)、そして、Reddit(レディット)などのサイトは、リンクのポリシー、そして、このようなリンクを提供する際の公正な利用方法に関する良質なガイドを用意している。

これらのサイトは、世論、そして、法廷の見解の双方に歩調を合わせている。この分野の最終的な判断材料として用いるべきではないが、見本を探している人にとっては、よき出発点になるだろう。

繰り返しになるが、ディープリンク自体は、特に重大な問題を引き起こすことはない。これは朗報である。10年近く前に提起された法的な問題は、今のところ沈黙を保っている。しかし、私達が現在注目している別の問題の多くは、それぞれが比較的新しい課題を抱えている。

これらの問題がすぐに解決され、この分野に透明性をもたらしてくれることを私は望む。

ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。

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