私は手書きが苦手だ。間違いない。たまに自分で書いたメモすら読めないこともある。医師の処方箋よりひどい。小学校に通っていたころは、私が書いた文字を、鶏が地面を引っかいた跡に例えた先生もいた。

幼稚園の頃に、この兆候は既に現れていた。強迫神経が強かったため、いつも定規を使い、文字の線をなるべく真っ直ぐに描く癖を持っていた。私は、I、 T、Xなど直線的な文字を書くのがとても好きだった。曲線があるときは、コインの縁を使い、見事な円を描くように心掛けていた。
常に綺麗な直線と曲線を描くことが出来たものの、先生にはいつも叱られていた。なぜなら、書き終わるのが、いつも一番遅かったからだ。そのため、私は定規等の助けを借りずに、文字を書く方法を無理やり学ばされた。これらのツールの支えがない場合、私の手書きは本当にひどかった。すぐに手が疲れ、手のひらは汗ばんでしまう。また、右利きにも関わらず、右腕に時計を巻いていたため、締め付けられる感覚とも常に格闘していた。
コンピュータを初めて触ったのは、PC-XT準拠のPCを購入したときであり、私は当時10歳だった。私はすぐにコンピュータを操るようになり、色々なことが大きく変わった。タイピングのスピードにおいては、私の右に出るものはいなかった。さらに、簡単にエンコードをやってのけ、プログラミングを早々に覚えていた。
私はコンピュータを使って作業を行うことに満足するようになった。大半の趣味は、コンピュータに関わるものだった。高校生のころには、オンラインのBSSを運営していた。テーブル、フラッシュ、マーキー・テキストが流行っていたころ、HTMLを使って遊んでいた。一方、紙に文字を手で書く行為は、相変わらず好きになれなかった。努力はした。しかし、結局、奇妙で、エイリアンのような模様を理解しようとすると、決まって頭が痛くなってしまうのだ。PDAを使ってノートを取ろうと試みたこともあり、そのときは、若干、手書きよりは、見栄えは良かった。
私は、ネットメールのメッセージ送受信やeメールを比較的早い段階で受け入れることが出来た。また、コンピュータ、携帯電話、ガジェット等の興味のある事柄を、オンラインフォーラムで語り合うのも好きだった。これらのフォーラムが、ニューメディア業界のコネを作るきっかけとなったのだ。
そして、今、私はブログで生計を立てている。エントリの投稿であれ、デザインの調整であれ、ブログの運営管理であれ、他のブロガーとのコーディネート業務であれ、結局、コンピュータを使い、タイプする作業という点では、変わりはない。ある意味、幼いころからコンピュータに慣れ親しんだ経験が、報われた気がする。
ブログでの成功が、直接、手書きが苦手になった原因だとは考えていない。しかし、幼いころにコンピュータを使ってタイピングすることに夢中になっていなくても、恐らく、私は、収益性の高いこの業界でキャリアを構築していたはずだ。周りの子供たちは、タイピングを面倒くさがり、出来るだけ避けようとしていた。しかし、コンピュータを嫌いになっても致し方なかったかもしれない。なぜなら、当時は現在とは異なり、簡単でもなく、面白くもなかったからだ。Macは既に人気が高かったが、高価であり、なかなか手に入れることが出来なかった。そのため、学校および家庭で利用することが出来たのは、DOSベースのPCだけであった。当時の子供たちが、コンピュータを楽しめなかったのも理解できるだろう。
そのため、直接ではなくても、手書きが苦手だったことが、現在の仕事を始めるきっかけの一つになったと言える。
私の長女は現在5歳であり、文字や絵を描くのが非常に上手い。芸術家の素質があると私は思う。彼女は、ペン、筆、クレヨン等、私がいまだに苦手にしている道具を、見事に操っている。加えて、コンピュータも好きだ。フラッシュや子供向けの冒険ゲームをしていることが多いが、興味を惹かれているのは明白である。既に、Mac、PC、マウス、トラックパッド等、様々な機器やプラットフォームを使いこなしている。娘には、世界のデジタル機器やアナログ機器を上手に活用してもらいたいと私は思う。そして、コンピュータやインターネットがさらに普及するようになっても、彼女の世代には、デジタルツールだけでなく、アナログなツールも同様に使いこなしてもらいたい。
ライター紹介: J・アンジェロ・ラコマはブログヘラルドではアシスタント編集者として、さらにSplashpress Media(スプラッシュプレス・メディア)では編集長として活躍している。また、ブログネットワーク管理者、そしてニューメディアコンサルタントという顔も持っている。スプラッシュプレス・メディアでは、同社のブログやブログ関連サービスの創造的な分野および管理的な分野を任されている。アンジェロは自らのブログ、the J Spot(ザ・Jスポット)で、テクノロジー、生産性、ライティング、そして仕事に関する記事を投稿している。
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