ブログは、元々オンライン・ジャーナルとして登場した。その後、ウェブログと呼ばれるようになり、これが短縮され、ブログになった。いまだにオンライン・ジャーナルと呼んでいる人はいるだろうか?ウェブログと呼んでいる人はいるだろうか?あるいは、“オンライン・ジャーナル”にしか過ぎない代物をブログと呼んでいる人はいるだろうか?
時折、ウェブログと言う用語が使われているエントリに出会うことがあるが(ウェブログ社ではなく、ブログ一般を指す)、これは、大抵、新人のブロガーが投稿したエントリか、あるいは、5年間更新されていないエントリのどちらかである。
ブログのことを“ウェブログ”と呼んでいる人を見ると、最近の事情に疎い人だと決めつけてしまう癖がある。古い用語や誤った用語を利用している人を見ると、なるべくそれだけではジャッジしないようには心がけるが、これらの用語しか判断基準がないため、やはりジャッジしてしまうのだ。名前が間違えていると、読む気が失せてしまう。これは、そのブロガーが専門知識を持たずにエントリを綴っている何よりの証拠であり、実際に、特に新しい情報や有効な情報を得ることは出来ない。
用語、とりわけウェブに関する用語は迅速に変化する。「Yahoo(ヤフー)と言う名前をつけるなんて」と馬鹿にしていた時代があり、次にGoogleという名前を苦笑していた時代があったのだ。今はグーグルという名前を馬鹿にする人はいないはずだ。これらの用語は毎日使う専門用語の一つとなり、何の躊躇いもなく、情報を検索するため、ググる時代がやってきたのだ。
私は、正しい名前に固執しているわけではないが、出来るだけ正しい名前で呼ぶように努力している。ブログのコメントフォームで使う名前については以前も触れたことがあるはずだ。その際、適切な名前、少なくともSEOキングやセクシー・キティなどのキーワードやカワイコぶった名前ではなく、“普通”の名前を使うべきだという意見が大半を占めていた。私達は、いかにもコンピュータ的なハンドルネームではなく、人間味のある名前のコメンターと会話を交わしたいと思っているのだ。
私は子供のころから自然に親しむよう育てられてきたが、自然の複雑さや混乱した状態を最初に感じたのは、名前である。草、花、植物、木、鳥、蛙、昆虫、そして、魚の伝統的な名前、名前のバリエーション、さらにラテン語でも名前を学んだ。数年後、自然や旅行写真のレクチャーを行う際に今でも使っている格言に出会った: 子供に草木の名前を教えるなら、大人になって芝を刈る時に苦労するようになるでしょう
人間は、何かに適切な名前をつけると、その対象に対して、特に自然に関しては、注意深く見守るようになる。もっと理解するために、もっと知りたくなり、そして、もっと感謝するようになるのだ。
WordPress Codex(ワードプレス・コデックス)の寄稿者兼編集者として、そして、ワードプレス関連の記事の熱心な読者として、私は常にワードプレスの各パートに対して行われている名前遊びに直面してきた。ワードプレス・コミュニティの熱心なファンの多くは、WordPressのPが小文字の「p」で記載されていると、そして、Pluginが「plug-in」(これではソケット)と綴られているのを見ると、一気に文章を読む気が失せてしまう。また、WordPress Administration Panelが、「admin panel」やダッシュボードと説明されていると怒りが込み上げてくる人もいる。
少なくとも、APと綴るのはやめてもらいたい。食料品店のチェーンやAPIと勘違いしてしまうからだ。何も考えていないと、名前を間違えてしまうので気をつけよう。
言葉の途中に大文字が入るパターンは、以前からウェブに存在していた。CompuServeが、80年代後半から90年代前半にかけて、スタンダードとして君臨したが、マイクロソフトは、MicroSoftではなく、「Microsoft」に落ち着いた。
不幸にも、各種の適切な名前に対する混乱が広がっており、その原因の大部分は、劣悪な名前を選んだ開発者達の責任である。恐らく、開発者としての腕は申し分ないはずだ。ただし、自然に生まれ、それが彼らだけでなく、私達の間にも徐々に定着していく名前なら問題はないのだが、開発者達が命名権を持っている場合は、微妙な名前がつけられてしまうことが多い。
カンファレンスやイベントで私に出会ったら、私が抱えている“ワードプレスのPageに対する不満”を尋ねてみてもらいたい。とても楽しいひと時を過ごすことが出来るはずだ。私がワードプレスに深く関わっていたころ、ワードプレスが生成する時系列ではない静的なウェブページを、頭文字を大文字で綴るPageと決めた決断に、私は納得が行かなかった。いまでもこの決断に対しては怒りさえ感じている。ワードプレス・サポート・フォーラムズのワードプレスの貢献者達は、Pageとは、ページではあるが、小文字のpを使うエントリのことではないことを説明しなければならなくなったのだ。そのため、ページに関する質問を尋ねるときは、エントリのことなのか、それともPageのことなのか、あるいは、ワードプレスのブログ内のウェブページ全般のことを指しているのかを明記しなければならない。さらに、ワードプレスのブログの中で、リンクを張った静的なHTMLのウェブページを指している可能性もある。どのpage/Pageについて尋ねているのかをハッキリさせなければならないのだ。Pageが生まれてから数年たった今でも、私達はpageとPageに関する違いを説明しなければならない状態が続いている。
また、私は、本当のプラグインとは程遠い意味の「WordPress Plugins」を介して、ブログに加えるアドオンを説明するために、“widget(ウィジェット)”と言う言葉は、なるべく使わないようにしている。ワードプレス・ウィジェッツブログが開設された際に、タグラインに“ローレルはウィジェットをサイドバーのアクセサリーと呼ぶ”と記載されているのを見て、少し行き過ぎかなと思ったことを覚えている。しかし、ワードプレス・ウィジェット・ブログが、ワードプレス・ブログのウィジェット化を促進させ、ユーザーがブログ・デザインのあらゆるパートを移動させつつも、基本的にはサイドバーに限定させることを望んだため、アクセサリーという言葉を選んだのだ。実際に、この名称はフィットしていたし、現在、私達が使っているウィジェットよりは適していたはずである。
しかし、名前は名前であり、誰かがワードプレスに関する問題を抱え、サポートを求めているときは、正しい名称を使うように心掛けよう。そうすることで初めて必要な助けを手に入れることが出来るようになるからだ。
私は一年以上かけて、ワードプレスのエントリのデータベースにを探り、ランダムに“特集エントリ”を生成するスクリプトやプラグインを探していたことがあった。自分でこの作業を実施する方法が分からなかったので、同じものを探している人が他にも必ずいるはずだと考えていた。しかし、誰一人発見することは出来なかった。
しかし、まったく関係のない情報を探しているとき、希望通りの働きをする、Archivist(アーキビスト)ワードプレス・プラグインというプラグインを発見した。なぜ、見つけることが出来なかったのだろうか?それは、クリエイターが、英語を苦手にしているため、Plugin、WordPress Plugin、feature post、random post等、私が検索する際に利用していた用語を使っていなかったためだ。彼は単にアーキビストと呼び、このプラグインを見つけもらうために必要な用語を使わずに、シンプルな英語で解説していたのだ。
見つけてもらいたいのなら、探す人が利用する言葉を使う必要がある。
皆さんは、正しい呼称で呼ばれていない言葉に出くわしたことがあるだろうか?正しい名称を利用しない人達のことを、どう思うだろうか?古い用語にとって代わるような素晴らしい新しい名称を見つけたことはあるだろうか?名前は変化を遂げるため、ブロゴスフィアで用語の名称がどのように変わっていくのかを追ってみるのも、結構面白いかもしれない。
ライター紹介: Lorelle on WordPress(ローレル・オン・ワードプレス)等の複数のブログを書くローレル・ファンフォッセンはブログ歴13年という大ベテランである。ウェブテクノロジーの発達と共にブログを書き続け、旅行、自然、旅行写真、ウェブデザイン、ウェブ理論、開発、ブログそしてワードプレスなど幅広いテーマを取り扱っている。ローレルは売れ行き好調の書籍、「Blogging Tips: What Bloggers Won’t Tell You About Blogging(ブログのヒント、そして誰も教えてくれないヒント)」の作者でもある。この本は新装開店したブログヘラルド・ブックストアで購入することができる。
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