Sunday, 12 October, 2008

ブロガーが抱える法的なリスク

7月 22日 at 6:00 pm by ジョナサン ベイリー -

ABCニュースに先日掲載されていた記事には、ブロゴスフィアの現状が赤裸々に綴られていた。この記事、そして、Media Law Resource Center(メディア・ロー・リソース・センター)が提供するデータによると、2004年以降、159名のブロガーが民事/刑事裁判にかけられ、また、訴訟にまでは発展しなくても、脅され、口を噤むことになったブロガーは、数えきれないぐらい多いようだ。

実際に活動しているブロガーの人数に比べれば(Technorati(テクノラティ)は前回のレポートの中で7,000万以上のサイトを追跡している)、訴訟の数は微々たるものだが、現実に、訴訟を起こされる恐怖に怯え、方針を変え、コンテンツを削除し、サイトを修正しているブロガーはたくさんいる。

ブロガーが訴えられる件に関しては、若干誇張されている気がするものの、訴訟への恐怖感に関しては、軽視されているようだ。実際の裁判に発展する訴訟よりも、和解して幕を閉じるケースは数十倍多く、さらに、訴訟に持ち込まれずとも、脅迫を受けるケースはその数百倍に達する。

この事実を知ることで、懸念を抱くことになり、この問題に対する準備を整える気運が高まることを望む。

逮捕および刑事責任

ABCが指摘しているように、逮捕される危険性は、ブログを運営する国に大きく左右される。当該の国が、報道機関へのアクセスや言論の自由に対して厳正な制約を設けているなら、政府を批判する行為は逮捕につながる可能性がある。

この類の逮捕は、エジプト、中国、あるいは、イラン等の国でのみ発生していると思われがちだが、記事を読む限りでは、米国など、イメージとはかい離する国でも行われているようだ。しかし、米国のブロガーなら、投稿するエントリが原因で逮捕されてしまう危険性を、事前に把握することが出来るはずだ。その例を幾つか挙げていこう:

  1. 脅迫と嫌がらせ: 他人を脅したり、威圧するためにブログを使っているなら、その内容によっては、刑事責任を問われる可能性は高い。
  2. 児童ポルノ: 当たり前のことだが、児童ポルノと思われるコンテンツを配信すれば、逮捕される。
  3. 国家機密: これも当たり前だが、国家の安全を危険に曝しかねない情報を提供してしまえば、逮捕されても文句は言えない。
  4. 刑事的な著作権の侵害: 著作権を侵害することで刑事責任を問われる可能性があるが、ブログがこのレベルに達する可能性は低い。米国内のウェブで、このカテゴリーに分類されるのは、ビットトレントやその他のファイル共有サービスであり、ブログではない。しかし、理論上は、訴えられる可能性はある。

要するに、逮捕される原因は幾つかあるが、誠実に取り組み、明らかに違法な問題を回避していれば、大抵の国では、刑事責任を問われる可能性は低い。

しかし、法律が制定する自分の権利や権限を把握することは肝要である。逮捕されてしまうような状況を作り出してしまう可能性があるなら、“投稿”ボタンをクリックする前に、弁護士に相談する方が賢明だ。

訴訟と民事の問題

大抵の国では、ブロガーが刑事責任を問われるケースは非常に稀だが、訴訟や訴訟の脅威に晒されるケースはとても多い。

ジャーナリストなら、教育課程やトレーニングに一環としてメディア関連の法律を学ぶことになるが、大抵のブロガーは学習した経験がなく、自分の権利、そして、避けるべきグレイゾーンを把握していないのが現状である。同様に、不当な扱いを受けたと感じるブロガーも、自分の権利を理解していないことが多く、権利を侵害されていても、何に頼ればいいの分からないため、泣き寝入りしているのだ。

そのため、法律の問題が発生するものの、その多くは訴訟に発展しないことになる。これは、どちらか、あるいは両者がそれぞれの権利を理解していないためだ。これらの状態は危険であり、且つ、どちらか、あるいは両者共に、知らないうちに法的な権利を妨げてしまう可能性もある。

ブロガーが、法律の問題に巻き込まれる原因はたくさんあるが、以下に、最近目立つケースを挙げていこう:

  • 著作権
  • 名誉毀損
  • プライバシー
  • 商標
  • 企業秘密

上述の4つの原因を考慮し、ブロガーは、知名度に関わらず、これらの領域の法律を把握することが重要になる。幸いにも、Electronic Frontier Foundation(電子フロンティア財団:EFF)が、これらの領域の大部分を網羅する、素晴らしいガイドを用意している。

このガイドは、シンプル且つ分かりやすい言葉を使い、Q&A形式を採用しているため、時間をかけずに多くの情報を得ることが出来る。

結論

ブログには、様々な法的な問題がついて回る。実際に、ブロガーは訴えられ、そして、訴訟を仄めかされ、脅されているのだ。

これらの問題の中には避けることが出来ないもののあるが、誠意をもってブログに取り組み、法律をしっかりと理解し、自分の権利を把握することで、回避することが出来るタイプの問題もある。

ブロガーを対象としたメディア関連の法律のコースは存在しないが、EFFを含め、快く支援してくれる人達はたくさんいる。

わざわざ時間を割いてまで、法律を勉強したいと思う人は少ないだろう。しかし、権利を把握することは、ブロガーにとって非常に重要であり、怯えながらエントリを投稿するのではなく、最も自分の能力を最大限に活かしつつ、ブログに取り組むためには必要なことである。

ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。

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