どうやら、非常に多くのブロガーが、著作権を気にせずにサイトを運営しているようだ。コンテンツなフィードを盗んでいなくても、イメージを取り込み、テキストの大部分をコピーし、オリジナルの作者のことや、利用が“公正利用“に当たるかどうかさえも考えずに、メディアを埋め込んでいるのだ。
ただ単に面白いと思ったものを紹介したいだけのだろう。しかし、動機としては素晴らしいが、当該作品にリンクも張らずに、コピー&ペーストばかり繰り返している人もいる。
コピーされても構わないという人もたくさんいるが、その逆の人もいるのだ。たった一人の著作権保有者の怒りが原因で、とりわけ小規模なサイトにとっては、大きな問題を抱えることになってしまうのだ。そして、多くの人々は、著作権の問題が、どれだけ厄介な問題になり得るのか、全く把握していない。
“最悪の場合、どうなるのだろうか?” この質問を投げかけるブロガーは多い。相当、まずいことになる、と言うのがその答えだ。
最悪の場合
著作権の侵害に対応する際に、最も困るシナリオとして、ブロガーに対して刑事訴訟を起こされるケース、あるいは、大規模且つ断固とした敵から訴えられるケースが考えられる。しかし、そのどちらのシナリオも、ブロガーの人生に多大な影響を与えることになるが、ブロガーがこのような立場に追い込まれることは非常に稀である。
刑事訴訟が少ないのは、ブロガーによる著作権の侵害行為は、刑事上の著作権侵害の基準を満たすことがほとんどないためであり、たとえ基準を満たしていても、遙かに重要な訴訟問題が他にあるため、取り上げられることはほとんどない。
一方、民事訴訟に関しても、著作権侵害に対する訴えを起こすのが、非常に難しいため、ほとんど問題にはならない。米国では、まず作品を登録し、侵害者の素性を洗いだし(“身元不明”で訴訟を起こすこともある)、次に訴えることになる。通常、侵害者の居住地とは遙か離れた場所で、訴えを起こすことになる。このような手順を踏むだけの資金がある人は非常に少なく、たとえ資金がある人でも、勝訴して手に入れることができる金額が、訴訟に費やす金額よりも低いことが多いため、わざわざこれらのプロセスを実行する価値があるとは思わない。
刑事訴訟や民事訴訟が、実際に起こされる可能性を完全に否定することはできないが、実際には皆無に等しい。そして、法廷に持ち込まれる確率はほんの数パーセントに過ぎない。
しかし、勘違いしてもらいたくないのは、著作権侵害による影響がほとんどないからと言って、心配しなくてもよいと指摘しているのではない。公にならないだけで、実際にブロガーは影響を受けることになるのだ。
現実的なケース
著作権侵害の疑いに対するリアクションとして、民事訴訟や刑事訴訟よりも、遙かに一般的に行われているのが、警告状の送付である。これは、基本的には、著作権保有者が、作品の利用者に対して作品の使用停止を求めるために送る書状を指す。
警告状とは言うものの、まるで脅すような言葉で綴られているため、無視しても問題ないという法的な助言を得ることができるまでは、求めに応じることが望ましい。
求めに応じれば、通常、それで終わり、すぐに忘れられるだろう。自分の要求が通れば、それ以上を求める著作権の保有者はほとんどいない。
著作権侵害へのリアクションとして、警告状と並び、頻繁に飛び交っているのが、DMCA通知状である。これらの通知状は、以下の3種類の団体に送られることになる。
- ホスト(米国内)
- 検索エンジン
- 広告ネットワーク
1つ目のホストは、最も直接的であり、最も大きな影響を与える可能性がある送り先である。自分に対してDMCAの通知状が提示された場合、ホストによっては、サイト全体を閉鎖してしまう場合もある。リアクションはホストによって異なり、当該のコンテンツのみを削除したり、ブロガーにそうすることを要請してくるホストもあるが、通知状が2度、3度と送られてくると、サイト全体を一時的に無効にしたり、アカウントを閉鎖したりするホストもある。
通知状が検索エンジンに送られた場合、部分的あるいはサイト全体を検索エンジンから削除されてしまう可能性もある。MSNとYahoo!(ヤフー!)が、サイト全体を一掃する一方で、グーグルは、侵害しているURLのみを削除する方針を固めているようだ。これは、明らかに、サイトのトラフィック減少につながる。トラフィックの大部分を各種の検索エンジンに頼っているサイトは、より大きな被害を被ることになるだろう。
3つ目の広告ネットワークに関して、DMCAでは明確には規定していないものの、多くの広告ネットワークが、通知状を受け入れている。そのため、多くの著作権保有者が彼らを利用している。とりわけ、スパムブロガーに対応するときは、広告ネットワークにDMCAを送ることが極めて多い。これらの通知状を送ることで、広告収入の一部あるいはすべてを失うことにもなり得る。潜在的な影響は、サイトによって、そして、収益を広告に頼るレベルによって異なる。
ここで、注意してもらいたいことがある。これらのケースでは、送られてきたDMCAの通知状が誤っている場合、あるいは、見当違いであった場合に、逆に通知状を送ることができるのだ。こうすることで、最初にDMCA通知状を送り付けた側のその他の行為をけん制し、10-14日間、作品を維持することができるようになる。
このようなケースは一見恐ろしくも思えるが、実は簡単にリスクを軽減することができるのだ。誠実に活動し、Scientology(サイエントロジー)の批判等、誤った通知状が日常茶飯事となった分野を避けていれば、十中八九、ほとんど心配する必要はないだろう。
現実
現実は、誠実に活動し、サイトに対する作業を行う際に、著作権のことを考え、他のクリエイター達をリスペクトしていれば、マイナーな問題にすら巻き込まれることは、ほとんどない。
以前私がまとめた、著作権問題を回避するための手順を踏み、良き隣人に徹していれば、問題を抱えることはないだろう。
当然ながら、著作権を軽視しているサイトであっても、通常、問題を抱えることにはならない。これはただ単に、ウェブ上の侵害の大多数は、発見されることがないためである。侵害していても、見つかる可能性は非常に低いのだ。
しかしながら、これらの問題に気を配り、コンテンツの再利用の検知に乗り出すブロガーやウェブマスターの数は、増加する傾向にあり、それに伴い、見つかる可能性も高くなっていくだろう。同様に、侵害したツケも重くなっていくはずだ。
確かに見つかる可能性は今のところ低いが、見つける側は急速に進歩している。そのため、多くのブロガーやコンテンツ・クリエイターが、作品の共有を歓迎していることを考えればなおさらのこと、少し時間を取って、他人を尊重し、法律に従う価値はあるはずである。
結論
ウェブの著作権侵害の現実は、ニュースでよく目にしているものとはかけ離れている。全米レコード協会(RIAA)が、ジェイミー・トーマスを訴えている間に、DMCA通知状や警告状によって、数千ものサイトが閉鎖されているのだ。
サイトが閉鎖されたり、YouTube(ユーチューブ)のアカウントがクローズされること自体は、数十万ドルの損害賠償を求めて、訴えられたり、あるいは、刑務所に入れられることに比べれば、あまり怖くはないのかもしれないが、作業に長時間、そして、エネルギーを費やしているなら、その汗と涙の結晶を守る価値はあるはずである。
さぁ、今こそ、時間を割いて、著作権保護された作品を、自分がどのように利用しているのか確かめてみよう。そして、弁護士や新しいホストを探さなければいけなくなる結末を回避するには、何をすればいいのか考えるのだ。
自分自身、そして、読者のためにも、そうする義務はあるはずだ。
ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。
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