Tuesday, 6 January, 2009

無料で利用できるイメージ盗用対策:デジタル・フィンガープリント

12月 6日 at 9:00 am by ジョナサン ベイリー -

コンテンツの不正利用を発見するのは、ライターよりもカメラマンの方が難しいと言われている。

これはインターネットが第一にテキストの共有を軸に構築されているからである。ウェブで何かを検索すれば一目瞭然だ。イメージ検索あるいは動画検索にも同じことが当てはまる。私達は、求めているものが何であれ、テキストを使って探し、記述とタグによって場所を特定しているのだ。

これは各種のコンテンツを探す作業には非常に有効だが、複製されたコンテンツを探す作業には向いていない。一度写真が複製されると、コンテンツの作者はその写真にどのようなテキストが利用されるのか、あるいはその周りに何が表示されるかをコントロールすることができなくなる。

要するに、高度なイメージマッチングテクノロジーがなければ、コピーされた写真を探すことは不可能に近い。

しかし、幸いにも、楽に盗用を追跡するために少し時間を取ることができれば、写真の盗用に対しても盗用者を見つけ、止めさせることができる可能性は大きく向上する。

テキストを加える

イメージ検索の障害は、イメージ検索エンジンが、テキストしか理解することができないことだ。ライターなら、作品の名前をグーグルで検索したり、あるいはCopyscape(コピースケープ)のようなツールを利用することで、作品のコピーを見つけることができるが、カメラマンはイメージをアップロードして、検索エンジンにコピーを探せと、命じることはできないのだ。

このようなコピーを自動的に検索する強力なツールが存在するが、高価であり、普通のカメラマンが手頃に購入できるような代物ではない。

それでも、テキストを自分達の作品に加え、コピーされた作品にも付着するように仕向けることができれば、カメラマンやアーティスト達であっても、検索エンジンを使って、無料で権利の侵害を発見することができるようになる。幸いにも、このような方法は充分実行することが可能であり、簡単にコピーを発見するツールとして活用することができる。

チャンス到来

jpgファイルを見ると、無邪気に単なるイメージと判断しているが、実はjpgにもテキスト的な要素が若干含まれているのだ。

まず、一番分かりやすいファイル名から見ていこう。ファイル名はそれ自体テキストのフィールドであり、ほとんどのイメージ検索エンジンで検索することができる。ありそうなファイル名に“.jpg”をつけてグーグルのイメージ検索で検索をかけてみよう。恐らく多数のマッチが検出されるはずだ。

大部分のイメージ盗作において、ファイル名に変更が加えられることはほとんどなく、そのため特定するテキストを加える場所としては、ファイル名は非常に有効である。とても簡単な作業だが、ただ単にイメージを説明するような単純なファイル名は避けるべきだろう。

何と言っても、Rename It(リネーム・イット)のようなツールを使って、自動的に大量のイメージの名前の変更を、素早く、そして、簡単に実行できるところがこの作戦の素晴らしいところだ。

しかし、ファイル名は簡単に変更することができるため、もう少し分かりにくい方法を用いる方が無難である。幸運にも、すべてのjpgイメージには、メタデータを隠す機能がある。Exif(エグジフ)データと呼ばれるこのデータは、カメラマンの詳細、撮影した日付、利用されたカメラの機種、そしてイメージへのコメントなど豊富な情報を提供することができる。

エグジフ・データの最も素晴らしいところは、一般レベルのユーザーや一般レベルの盗用者には見えないところだ。エグジフ・データは、イメージがコピーされる際に消されたり、変更を加えられることがほとんどなく、賢い盗用者でさえも、変更する作業を忘れて、イメージをコピーしている。

エグジフ・データの難点は、検索エンジンが必ずしも適切にインデックスしないこと、そして、すべてのイメージに利用することができるわけではないことの2点が挙げられる。実際に、メタデータを正しく表示するのはjpgのイメージだけのようだ。

それでも、エグジフ・データは検索ツールに“赤いフラグ” を提供し、XnView(Xnビュー)等の無料イメージ・エディタを使えば、簡単に操作することもできる。このため、ウェブでイメージを配信する前に、作者と著作権の情報と共に、特定するテキストをエグジフ・データに加えることを薦める。

これらのツールを常に利用できる状態にしたら、今度は利用する方法が問題になってくる。興味深い話だが、この答えはテキスト・ブロガー達が何年も前から利用してきたテクニックに隠されている。

デジタル・フィンガープリント

MaxPower(マックスパワー)は昨年、デジタル・フィンガープリント・プラグインをリリースし、RSS盗用を発見するツールをブロガーに提供していた。

このアイデアはとても単純だ。適当にユニークな文字と数字を選び、各記事のフッターにエンベッドする。次にその組み合わせを通常の検索エンジンを使って検索する。この組み合わせはユニークであり、当該サイト以外では見つからないため、フィードを盗用したサイトが検索結果ページにリストアップされる。

同じテクニックを写真にも利用することができる。次の手順に従えばいいだけだ:

  1. 10~12文字のユニーク且つウェブ上で特定することができる文字の組み合わせを作る。
  2. その文字の組み合わせを試験的に検索し、他のサイトやイメージに利用されていないかどうか確かめる。
  3. その組み合わせを各イメージのファイル名にエンベッドする。エンベッドする場所は拡張子の直前が理想的だ。
  4. 念のためにエグジフにも文字の組み合わせをエンベッドしておく。
  5. 文字の組み合わせ(フィンガープリント)に対する、通常の検索を行う。検索する文字の組み合わせの良い例を次に記載しておこう: fingerprint -site:yoursite.com

その結果、イメージを盗み去り、フィンガープリントをそのままの状態で去った盗用者達を見つけることができるようになる。幸いにも、ほとんどの盗用者(とりわけ“ひったくり”タイプ)は新しくイメージを見つけると、このような行動を取ってくれる。

このツールは無料であり、ウェブでイメージが複製される経緯を学ぶ意欲がある人なら誰でも利用することができる。実行するために多大な時間が必要とされるわけではないが、前向きな姿勢が求められている。

しかし、だからと言ってこのシステムが完璧だとは言い難い。伝えておくべき重要な制限があるので次に説明する。

制限

このシステムの一番の問題は、フィンガープリント自体が消されてしまう可能性があるということだ。ファイル名が書き換えられ、メタデータも無効にされてしまえば手立てがなくなってしまう。証拠を消すことに執着していない盗用者であっても、イメージのフォーマットを変え、ファイル名を好きな名前に変えるだけで無効にすることができてしまうのだ。

また、検索エンジンによるエグジフ・データに対するサポートに斑があることも問題に挙げられる。そのため、Picsearch(ピクサーチ)等の特化したものも含めて、各種の検索エンジンを試し、有効な検索エンジンを選ぶ必要がある。

通常、このシステムを利用したところで、恐らく大部分の盗用者を捕まえることは不可能であろう。しかし、ただ単に偶然に頼るのでは、何かを見つけることができる可能性は皆無に等しく、何もしていないのとほとんど変わらない。

結論

絶対的なセキュリティ対策は存在しないため、現実的な策を講じることが肝要だ。今回紹介したシステムは、無料で、簡単且つ素早く実行することができるが、完璧にはほど遠く、あくまでも総体的な対策の1つとして採用するべきである。できれば、電子透かしやオーバレイ等の盗用予防対策も合わせて利用しておくことを薦める。

幸いにも、新しいツールが近い将来誕生し、これらの寄せ集め的なシステムは時代遅れとなるだろう。そして、カメラマンやアーティストは、名前だけでなく、コンテンツを介して自分達の作品を追跡することができる日がやってくるはずだ。 これらのツールは、たとえ切り取られても、修正を加えられても、あるいは再フォーマットされても、イメージを追跡することができる優れモノなのだ。

しかし、当面の間、これらのツールを一般レベルのカメラマンが利用することはできないだろう。ハイエンドな検知ツールにあまり予算をかけられない人達は、利用できるテクノロジーに頼るほかない。

たとえ限界があっても、なるべく手をかけない盗用者達の性質を考えれば、有効に働くはずだ。

盗用者達のだらしなさに頼るのは奇妙かもしれないが、もし彼らが怠けものではなく、あるいはじっくり腰を落ち着けて作業することができるのなら、他人のコンテンツをわざわざ盗んだりはしないはずだ。

ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。

[原文へ]


トラックバックURL:
http://jp.blogherald.com/2007/12/06/digital-fingerprints-for-images-detecting-image-theft-for-free/trackback/

1件のコメントがあります。



1コメント

[…] 無料で利用できるイメージ盗用対策:デジタル・フィンガープリント at ブログヘラルド (tags: images) […]