ブログコミュニティにおいて、常に注目を集めている存在と言えばWordPress(ワードプレス)だろう。しかし企業や忠実なファンの間ではSix Apart(シックス・アパート)が所有するブログプラットフォーム、Movable Type(ムーバブル・タイプ)が未だに強力かつ人気を分かち合うライバルとして食い下がっている。
先日、シックス・アパートはムーバブル・タイプ4(MT4)のリリース情報を発表した。このMT4は、ブロガーを引き抜き、ブログの管理方法を変えることを目的に、50種類以上の新しい機能を加え、さらに管理画面が完全に再デザインされている。
MT4の後には、オープンソース版のムーバブル・タイプのリリースが控えている。MTファミリーにもついに無制限且つ、コミュニティー管理型の無料バージョンが登場するのだ。
MT4に関する様々な噂が囁かれているが、実際に、新しい機能が注目に値するかどうかが重要なポイントであり、これから検証していこうと思う。しかし、他のプラットフォームと同様に、美点はユーザーよって異なることを頭の片隅に入れておいてもらいたい。
新機能
MT4の管理画面にログインすると、まずはインターフェースが大幅に整理されたことに気づくだろう。大部分の管理機能が上部のドロップダウンメニューに掲載されており、無関係な情報はほとんど表示されていない。
シンプルさを深めるため、ホームページはタグクラウドに加えて、コメントやエントリーを時間とともに表示するために使われるインタラクティブなグラフを掲載している。また、スライダーを使って、日付の範囲を選択し、選択した範囲の期間から関連する全アイテムのリスト引き出すことができる。こうすることで、活発なコメントや投稿アクティビティに期間を合わせることが容易にできるようになるため、コメント/投稿フローの管理が楽になる。
管理画面のその他のページにも同じような傾向が見られる。例えば、記事編集ページでは初期設定として表示するアイテムを最小限度にとどめている。表示されているのは、編集ボックスと右側のオプションパネルを介して利用することができるその他の機能だけだ。ムーバブル・タイプは専ら、作業スペースに対しては、出来るだけ余分なものは省き、使い易くなるように心がけているようだ。
MT4の興味深い点をもう1つ挙げるとしたら、スタイルとテーマを処理する手法を挙げるだろう。デフォルトで30通りのスタイルが付いてくることに加え、MT4では新しいテーマをインストールする手法が簡素化されている。テーマをダウンロードし、自分のサーバーにアップロードして選択するのではなく、MT4はレポジトリを管理画面に加え、新しいテーマが選択されると、MTはその新しいスタイルをダウンロードし、設定する仕組みになっている。このシステムはリナックスのapt-getに非常に似ており、とても簡単に利用することができる。
しかし、MT4の一番素晴らしい点は、何といってもシステム全体が実用性と安全性という2点を考慮してデザインされていることだろう。スタイル、ウィジェット、あるいはプラグインの編集作業等、コーディングが関係する編集を実行し、構文強調表示のメリットを享受しているだけでなく、MT4はサイトの動作を止めてしまうような行為をしていると、警告を発して気づかせてくれるのだ。
つまり、MT4は多くのブロガーの役に立つ、強力で、使いやすいシステムである。しかし、これらの機能をすべて無料で手に入れることはできない。
潜在的な欠点
MT4のインターフェース自体は他のサイトでも指摘されているように、利用しやすい。しかし、インストールに関してはワードプレスよりも時間がかかり、難しいと言わざるを得ない。これはMT4がデータベースと設定において幅広いサポートを展開していることが主な原因ではあるが、サイトをアップさせて管理したいだけのブロガーに対しては障害になってしまう可能性がある。
次に、MT4は各種プラグイン、安定したAPI、そしてまだ利用することができる既存のプラグインを用意しているが、ワードプレスのユーザーはMT4では使うことができないプラグインに頼り、利用する可能性が高い。MTのプラグインコミュニティーが猛スピードで追い上げており、また複数のワードプレスのプラグインがMT用に変換され始めているため、そこまで大きな問題に発展するとは思えないが、それでも潜在的な問題として残ることは否定できない。
最後に、ブログを利用する方法、そして記事を投稿する人の人数によっては、MT4を利用するためにラインセンス料金を支払わなければいけないことも見過ごすことはできない。少なくとも理論上は、オープンソースバージョンを待ち、複数の機能を諦めることで、この問題から逃れることはできるが、ユーザーの身元および製品の利用方法によっては、商業利用ラインセンスとして50~800ドル徴収される。
もしこれらの欠点が受け入れられれば、MT4はブログプラットフォームとして生き残っていくことができるだろう。しかし受け入れられなければ、少なくともしばらくの間は、プラットフォームのアプリとしてはワードプレスや別のプラットフォームに太刀打ちすることができないだろう。
結論
確かに私はこれまでシックス・アパートのその他の分野については批判を繰り返してきたが、彼らのブログソフトウェアに関しては評価してきた。個人的には、MT4の機能は興味深いし、使ってみたい。インターフェースは私好みだし、デモを実際にいじった限りでは、とても良い感触であった。
しかし、それでも現時点では自分のワードプレスのブログをMT4に変更するつもりはない。コンテンツをインポートするのは面倒な作業であり、テーマの変更も必要なプラグインの探索/インストール作業をすべて実行してまでも変えようとは思えない。
しかしながら、今度ブログやサイトを新しく作るときは、プラットフォームとしてMT4を利用することも真剣に検討しなくてはならないだろう。MT4の機能や設定が、特定のサイトには合わないと判断することもあるかもしれないが、非常に大きなトラフィックボリュームが期待できるケースなど、状況によってはMT4を贔屓する可能性もある。
ウェブマスター次第ではあるが、MT4を無視することはできなくなってきたのは間違いない。シックス・アパートはMT4に力を入れており、MTは大きな進歩を遂げてきたのだ。
最低でもチェックして、真剣に考える価値はあるはずだ。すべてのサイトに対して有効なプラットフォームだとは思えないが、MT4が向いているサイトも存在するはずだ。
ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。
[原文へ]
トラックバックURL:
http://jp.blogherald.com/2007/08/22/a-look-at-movable-type-4/trackback/
1コメント
links for 2007-08-22…
WIRED VISION / 読者投票「最も恥ずかしいWikipedi… (more…)