テクロノジーはいとも簡単に盗作者に悪用されてしまう。
かつて盗作するには文章を再入力したり、絵画を塗りなおす必要があった。しかし現在、たった一回マウスをクリックするか、キーボードのショートカットを利用するだけでコンテンツを盗むことができるようになった。さらに悪いことに、すべてのテクロロジーがコンテンツ盗用を中心に据えて開発されているのだ。例えば、コンテンツを掬い取るRSSのアプリケーションは1時間以内に数千ものフィードからコンテンツを盗んでおり、これが無数のスパムブログを生み出す元凶になっている。
しかし、テクノロジーにはメリットもある。コンテンツ盗作を容易にした一方、コンテンツの権利を監視して、主張することができる新しく、強力なツールをコンテンツ製作者に与えたのだ。
著作権の保持者は、以前のように盗作を見つけるために偶然に頼ったり、第三者が盗作を咎めてくれるのを期待したりする必要がなくなった。時間がかかり、骨の折れる手順を踏む必要がなくなったのだ。規模の大小に関係なく、すべてのウェブマスターはコンテンツの盗用を追跡し、止めさせるツールを手にしている。
ここでどこを探せばいいのか知っているか否かが問題となる。
予防対策
コンテンツの盗作を予防できれば、それは理想的だ。完璧なソリューションではあるが、現実的ではない。作品の複製を予防するために必要なツールは、盗作を止めるよりも合法的なユーザーを苦しめてしまうことが多い。それはそれとして、チェックしてみる価値のある予防ツールがいくつかあるので紹介しよう。
Pictureshark(ピクチャーシャーク) - イメージ盗作の予防策として最も効果的なのは、除去するのが難しい半透明の透かしをコンテンツに掲載する方法だ。ピクチャーシャークは手軽に利用できる強力なバッチイメージの透かしツールを無料で提供している。このツールを利用すると数百枚ものイメージに対して様々な効果を施しつつ、加工することができるのだ。
Devpapers(デヴペーパーズ)の.htaccess Hotlink Protection(.htaccess・ホットリンク・プロテクション)- 帯域幅の利用料金の支払いとイメージのホットリンクはウェブマスターに二重の苦しみを与える。コンテンツの盗作としてだけではなく、盗作者がページをロードする度にオリジナルのサーバーからイメージを取り出す必要があるため、帯域幅も盗まれていることになる。念のためウェブマスターは自分達のイメージがホットリンクされているかを確認し、可能なら、.htaccessファイルを編集して、ホットリンク対策を講じるか、あるいはPHPスクリプトを利用して目的を達成することも頭に入れておくべきだ。
Bad Behavior(バッド・ビヘイバー) - バッド・ビヘイバーにはほとんどのCMSプラットフォームに利用できるPHPスクリプトが用意されている。スパム対策のこのツール、バッド・ビヘイバーは自動的なコンテンツの盗作を止めさせるために利用することもできる。必ずしもRSSの「取り込み」に対して効果を発揮するわけではないものの、理由が何であれ、サイトにやってくる全ての「悪意のある」ボットはバッド・ビヘイバーが仕掛ける網にひっかかるはずだ。その結果、悪意のあるリンクの掲載やコンテンツの自動保存を止めさせることができる。
Watermark.Ws(ウォーターマーク.Ws) - イメージに透かしを入れる時間がないなら、ウォーターマーク.Wsを使って、ウェブにオーバーレイを加えよう。ウォーターマーク.Wsはテキストやイメージを著作権保護された作品に加え、アルファレベルを設定することで、より強力な透かしを中心部に掲載することができるようになるのだ。
検出
コンテンツ盗作の検出は、予防ほど理想的ではないものの、とても簡単に実行できる手法だ。コンテンツの盗作を簡単に検出できるツールは豊富にあるので、徹底的に利用しよう。検出の一番のメリットは、合法的な読者に影響を与えずに、コンテンツを悪用する盗作者に対処できる点だ。
Google Alerts(グーグル・アラート) - 自らコンテンツを検索するのではなく、グーグル・アラートに代わりに実行してもらうことができる。自分の作品から固有のフレーズをいくつか入力して、そのフレーズがウェブ上に現れたら教えてもらえるように設定すればいいだけだ。より強大な効果を発揮させるため、以下に紹介するその他のツールと組み合わせることができるのがグーグル・アラートの何よりの強みだ。
Copyscape(コピースペース) - Google APIを基盤として、コピースペースを利用することでページ全体の盗作を検索することができるようになる。コピースペースは、作品の一部分のみ利用するサイト等、通常のグーグル検索やグーグル・アラートが見過ごしてしまうコンテンツ盗作を探し出してくれる。無料版もあるが、とても制限されており、検索結果は上位10位までしか表示されない。そのためコンテンツを再利用するサイトに対してはあまり効果が期待できない。
Digital Fingerprint Plugin(デジタル・フィンガープリント・プラグイン) - Maxpower(マックスパワー)のWordPress(ワードプレス)用デジタル・フィンガープリント・プラグインは、RSSフィードの各記事の末尾に固有のフレーズやキーワードを加える。次にそのフィンガープリントをウェブ上で検索する手立てとなるツールを提供してくれる。このプラグインもまたグーグル・アラートとの相性がいい。
Technorati Watchlists(テクノラティ・ウォッチリスト) - グーグル・アラートにとても似ているテクノラティのウォッチリストは、固有のキーワードやフィンガープリントが他のブログで表示されるとすぐに教えてくれる。ブログに対しては抜群の効果を発揮する。
Google Image Search(グーグル・イメージ検索) - イメージ盗作の検出は非常に難しいが、イメージに固有のファイル名をつけて、その名前をグーグル・イメージ検索で検索することで、複製されたイメージを探し出すことができるようになる。多くの盗作者は、自分のサイトにイメージを掲載するとき、わざわざイメージの名前を変えることはないので、このような違反を発見するのは非常に容易い。
中止
盗作を検出したら、検出が功を奏しているうちに、盗作を止めさせなければならない。幸いにも、役に立つツールがいくつかあるので紹介しよう。
Copyfeed(コピーフィード) - 紛れもない万能型コンテンツ盗作対策プラグインである、コピーフィードはデジタル・フィンガープリントを追加して違反を検出するだけではなく、記事のRSSスクレイパーのIPアドレスを記事にエンベッドする。そしてフィードへのアクセスを禁止する。ワードプレスのユーザーにとっては必須のプラグインだ。
Ebay VeRO Program(イーベイ・VeRO・プログラム) - もし自分のコンテンツが定期的にイーベイに掲載されてしまうなら、イーベイのVerified Rights Owner Program(ベリファイド・ライツ・オーナー・プログラム:VeRO)に登録しよう。そうすれば権利を侵害しているオークションを簡単にクローズすることができるようになる。VeROはこの種のプログラムの中では群を抜いて強力であり、イーベイに自分の作品が大量に掲載されてしまうウェブマスターにとっては効果的なツールだ。
報告
盗用やコンテンツの盗作を止めさせるためには、自ら動くのではなく、報告して他の人に委ねなければいけないことがある。こういった場合に役立つツールやリソースがたくさんあるので紹介しよう。
Domain Tools(ドメイン・ツールズ) - ドットコムのホストが誰なのか時間をかけずに把握したいなら、ドメイン・ツールズがうってつけだ。ドメインを入力するだけでサイトに関して必要な情報をすべて得ることができるからだ。「サーバー・データ」欄で、運営者情報を含め、サーバーに関する情報を簡単に洗い出すことができる。
DMCAのテンプレート – 米国ベースのホストに対してサイトの報告を行うなら、DMCAの通知状を提出する必要がある。そして、これを行うには、DMCAのテンプレートを用意しなければならない。幸いにもイアン・マクアネリンが自らのサイトにDMCA通知状のテンプレートを掲載している。このサイトにはメジャーな各検索エンジン用のテンプレート、そして一般的なISPのホスト用のテンプレートが網羅されている。
Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)のDMCAの連絡先情報 - ホストが誰なのかを突き止めたら、次に連絡先を突き止める必要がある。私は自分のサイトに、100以上のメジャーなホスト、広告ネットワーク、そして検索エンジンへのリンクを掲載したリストを提供している。もし違反しているコンテンツが掲載されているウェブサイトが、リストに載っている企業によってホストされているなら、リンクをクリックして、報告しよう。恐らく必要な情報はこのリスト上のどこかに掲載されているはずだ。
U.S. Copyright Office(米国著作権局)のDMCAリスト - 私のサイトと同様に、米国著作権局もまた各種ホストのDMCA連絡先情報が掲載されたリストを提供している。当局のリストには多くの企業が網羅されているものの、メジャーなホストの多くが未登録であり、最新の情報に更新されていない企業も多々ある。それでも予備としては使えるだろう。このリストを利用するにはAcrobat Reader(アクロバット・リーダー)あるいはそれに代わるPDFビューワーが必要だ。
署名拡張機能 – 毎回テンプレートをコピー&ペーストするのではなく、Firefox(ファイヤーフォックス)のアドオン、Signature(シグネチャー)を使って手間を省こう。短めのテキストや、利用しようと思っていたあらゆるテンプレートを併用することで最大の効果を発揮するだろう。またウェブメールのシステムと同様にLiveJournal(ライブジャーナル)にあるようなオンライン・レポート・システムとも相性がいい。
否認対策
最後に、作品の所有権に関して言い争いになったときのことを考えて、作品が間違いなく自分のモノだという証拠を持っておくべきだ。これを考慮して、自分が作成したことを証明する際にとても役に立つサービスをいくつか紹介しよう。
Numly(ナムリー) - NumlyのESNシステムでは、まずコンテンツを登録し、フィンガープリントと時刻印を押してもらうことになる。すると、あらゆる関連する情報を取り出すために必要になる特別の番号が与えられる。無料のアカウントを作ると、1ヶ月につき3つのESNが提供される。ワードプレスのプラグインも利用可能だ。
Registered Commons(レジスタード・コモンズ) - Creative Commons(クリエイティブ・コモンズ)出身のチームがレジスタード・コモンズ(RC)を支えている。ナムリーと同じく、RCは作品を登録させ、証明書とIDナンバーを与えて、作品に時刻印とフィンガープリントを押す。ナムリーとRCは共に、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを作品にエンベッドすることができるように工夫している。
Archive.org(アーカイブ.org) - ウェブアーカイブは周知の通り、インデックスをつけて、古いウェブページを保存する。そうすることで後戻りして、ページがどれぐらいアップされたのかを推測することができるようになる。ESNやRCの登録とは異なるものの、作品が登録されていなかったり、大体の答えが欲しいときには役に立つ。
Furl(ファール) - ファールは否認対策サービスではないものの、盗作者に対して証拠を保護するために利用することができる。ソーシャルブックマーキングサイトでもあるファールはサイトに保存されている各ページのキャッシュされたコピーを記録しているので、盗作者がページを変更したり、コンテンツを削除した場合に役に立つ。また、問題がぶり返したときのために、記憶用として自分自身の行動とその理由が分かるファイルを保持する際にも役に立つ。
結論
テクロノジーはいとも簡単に盗作者に悪用されてしまう一方で、少なくともコンテンツの作成者に対してはメリットを提供している。大金をつぎ込まずに、個人が世界中のオーディエンスに接触し、自分のメッセージを以前では考えられないくらい多くの人々に届けることができるようになったのだ。
確かに、それと同時に盗用とコンテンツ盗作のリスクが蔓延しているのは否定できない。しかしリスクを低減するソリューションが考案されており、コンテンツの保護や作成者の権利を守るプロセスも整備されつつある。
現状と同様、今後も困難な道のりが待ち受けているだろう。しかしナビゲートする方法さえ分かっていれば、そこまで苦労することはないだろう。
ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。
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