過去数年、映画館の消滅に関する議論が行われていた。多くの事柄が人々の関心を惹き、興行成績は下降気味だ。大勢で大きなスクリーンで映画を見る行為が、本当に最後を迎えるのではないかと思うことがある。勿論人々は映画鑑賞を楽しんでいるが、映画館が生き残っているのは、映画が公開されると映画館でしか見られない公開期間があるからだ。
約半年前、映画に関する実験の計画を練り始めた。映画、音楽、ゲームそして少しではあるが劇場の要素を組み合わせて、1つの作品にまとめることができるのか確かめたかったのだ。先週末、我々は最初の上映をフィラデルフィアで行った。
実験は私の最新映画、HEAD TRAUMA(ヘッド・トラウマ)を中心に展開されている。20年間訪れることのなかった祖母の家に定住するために帰ってきた、ジョージ・ウォーカーという名の放浪者の経験を辿る、暗く、ひねくれたストーリーだ。長い夢から目覚めるかのように、彼は少年時代を過ごした家が朽ち果て、残骸で散乱しているのを発見した。自分の過去を守ろうとする最中、ジョージは転び、頭を強く打った。これがきっかけで鮮明な悪夢と歩き回る幽霊を頻繁に見るようになった。ジョージの現実に恐怖が訪れるようになると、誰か、あるいな何かが彼を殺そうとしているではないかという妄想に取り付かれるようになっていく。
ヘッド・トラウマのプレミアは歴史のあるLA Film Festival(ロサンゼルス映画祭)で行われ、昨年の秋に17都市の映画館で公開されており、現在はDVDで鑑賞することが可能だ。先週末私はこの新しい映画マッシュアップ理論をテストしてみた。そして夜に行われるこのイベントを四部構成にした。

映画
ヘッド・トラウマは、最大8つのオーディオチャンネルが利用可能な高画質の映写を実現する、IndEx(インデックス)と呼ばれるハイレベルなデジタルメディアサーバーを利用して放映された。インデックスのメディアサーバーを利用することで、映画の会話と効果音のみを再生することが可能となった。この結果、次の構成部門、つまり斬新なサウンドトラックのスコアライブを行うための余地が残されたのだ。

バルドゥ・ポンド - 撮影:デリク・ムーア
音楽
バルドゥ・ポンド、DJチーフ・レッケム、ザ・エスパーズそしてフェーン・ナイトがライブスコアを映画に加えてくれた。ヘッド・トラウマのライブスコアはCURSED the HEAD TRAUMA(カースド・ザ・ヘッド・トラウマ)という音楽プロジェクトから生まれた。ピンク・フロイドのDark Side of the Moon(ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン) とオズの魔法使いのシンクロ効果と同じように、我々はヘッド・トラウマウにピッタリ合うサウンドトラックを作ることができたのだ。

フードをかぶった謎の人物 -撮影:デリク・ムーア
劇場
このナイトイベントには劇場の要素も取り入れている。我々はストーリーの鍵となるテントをステージ上に作った。主人公の宿敵でもあるフードをかぶった謎の人物などの映画のキャラクターが観客席からイベントの最中に時を異にして現れるという設定にした。煙霧機、照明効果、心理的な恐怖も用意した。劇場の要素はWilliam Castle(ウィリアム・キャッスル)とRocky Horror Picture Show(ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー)を足して2で割ったような感じにした。ウィリアム・キャッスルは有名な芸人で、彼の代表作、THE TINGLER(ザ・ティングラー)の上映中、オーディエンスを驚かすために座席に配線を施したこともあったようだ

携帯電話を使うオーディエンス -撮影:デリク・ムーア
ゲーム
イベントの最後の構成要素は双方向的にした。そうすることでオーディエンスが自分の携帯電話を使って、映画の特定のキャラクターと交流することができる。重要なシーンでは、スクリーン上に電話番号が表示される。オーディエンスがその番号に電話をかけると、フードをかぶった謎の人物の声が聞けるのだ。答えによっては、オーディエンスには複数の手がかりが与えられる。映画の最後には、劇場中の電話がすべて一斉に鳴る。そしてラッキーな数人のオーディエンスには、追加の電話やテキストのメッセージが家路に向かう途中に送られ、隠されたストーリーの要素、オンラインに導いたのだった。
結果
オーディエンスの反応は非常によかった。映画と双方向的に楽しむため80%以上のオーディンスが携帯電話を使っていた。ライブは素晴らしい要素をもたらしてくれたし、劇場の構成要素においては、数人のオーディエンスが椅子から飛び上がっていたほどだ。
私はこの映画マッシュアップを今度はニューヨーク、サンフランシスコそしてロンドンでも上映する予定だ。このリミックスと映画の詳細はhttp://www.headtraumamovie.comでチェックしよう。
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