Friday, 10 October, 2008

恵まれない子供たちにノートPCを

3月 30日 at 2:12 pm by J. アンジェロ ラコマ -

ニック・ネグロポンテのワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC:子供1人につきノートパソコン1台)プロジェクトがフィードバックを得るため、そしてテストを行うために、第1回ベータ版のテストユニットが実際の生徒に渡された。いよいよエンジンがかかってきたようだ。公式にXO(Xの上に人の頭を現すOが乗ったXOマンを現す)という名がつけられ、ラップトップがコンピューターを利用するアプローチを大きく変えることが見込まれている。GUIが出回るようになって、普及したデスクトップベースのユーザーインターフェースを利用するよりも、Sugar(シュガー)のインターフェースは出発点として個人、友達、コミュニティに焦点を当てているのだ。Businessweek(ビジネスウィーク)は最近この話題を取り上げていた

シュガーはコンピューターの利用に斬新なアプローチを導入している。アップル・マッキントッシュが1984年に発売されて以来、パソコンのインターフェースは同じメタファー、つまりデスクトップをベースにデザインされてきた。シュガーはボロボロになった鞄のように、このベースをかなぐり捨てて、その代わりに個人をあらわすアイコンをスクリーンの中心に据えた。望遠レンズのように「ズームイン」していくと、ユーザーが友達がと対応しているのが分かる。最終的にはネットワークにいる村民全員を対応させるようだ。

XOは出来るだけソーシャルにコンピューターを利用できるように一からデザインされた。何かを実行するために使う「アプリケーション」を持つのではなく、アプリケーションは「アクティビティ」と呼ばれ、これは共同作業が前提とされている。ワープロで編集される文書であれ、ウェブブラウザーで閲覧されるウェブサイトであれ、アクティビティは他のユーザーと共有されるのだ。

OLPCのシュガー利用方法のページに概説が記載されている。これは本当に分かりやすい。例えば、アクティビティは一回のクリックで共有することが可能なようだ。

sugar-mesh.jpg

これをサポートするために、シュガーはメッシュネットワーク用にデザインされている。これはルーターやISPというコンセプトを取り払い、代わりに無線範囲内のユーザー同士のXOノートパソコンが、インターネットの接続方法が何であれ「特別」ネットワークとして(あるいは接続していなくてもコンピューターのネットワークとして)作用するように作られているということだ。しかし単純にファイルを共有したり、メッセージを送ったり、我々が慣れ親しんでいる一般的なネットワーク機能を行うために使われるのではなく、シュガーのインターフェースの内のネットワーク作りの機能は、実際の生活での近所やコミュニティの様子に近づけているのだ。

「ソーシャル」化の実行に関して、シュガーの特徴の中でとても印象的なのが、ネットワークの描き方だ。個人のノードをリストアップするのではなく、XOのメッシュのビューはアクティビティに群がる参加者を表示している。ユーザーはアクティビティのアイコンをクリックするだけでそのアクティビティに参加することができる。あるユーザーのアイコンをクリックするだけで、ネットワークの他のメンバーにメッセージを送ることができる。またメッシュネットワークでは、XOのオーナーは接続するとサイバー上にあるアイコンとして表示される。まるでソーシャルネットワークとコラボーレーションとIMを足して一つにしたようなサイトだ。

OLPC人間インターフェースガイドラインでNeighborhood(ネイバーフッド:近所)ビューが説明されている。

このレベルで我々は各種ビューに異なるフォーカス(個人、関わっているアクティビティ等)をサポートするつもりだ。今後、個人は積極的に関わっているアクティビティのまわりに集められて表示され、グループの規模が見た目で分かるので、アクティビティの参加者数が直接的に描写されるようになる。

現在ネイバーフッドビューは実際の空間データや地理的なデータが反映されているわけではないものの、メッシュとその参加者のソーシャルな地理データは一目で分かる。グループビューと同様に、ネイバーフッドビューでアクティビティを始めるということは、ネイバーフッド内にのユーザーが誰でも参加できるアクティビティを始めるのと同じだ。このケースでは明確に招待されるわけではないが、新しく始まったアクティビティが、集まった参加者と共にビュー内に表示されるので、希望者は参加することができるのだ。言うまでもないが、これはネイバーフッドが素晴らしい冒険の場所を提供しているということだ。ここでは、強力で柔軟な検索技術を利用することで、ユーザーは興味のあるアクティビティを検索し、探し出し、参加することができる。さらにネイバーフッドで出会ったことのない他の子供と交流し、友達になることもできるのだ。

ソーシャルネットワーキング用のセットのユーザーインターフェースの標準は用意されていない。有用性に関して言えば、私はほとんどのソーシャルネットワークに失望している。友達を加えたり、情報を共有したり、検索したりするのは一般的なユーザーにとっては未だに複雑であったり、分かりにくかったりする。OLPCのターゲットユーザーは、今まで一度もコンピューターに触れたこともないような子供なので、コンピューター利用のコンセプトを紹介するなら、友達や周りの人々と一緒に取る行動に例えるのが無難だと思う。この革命(それとも進化?)が子供以外の私たちにとってのコンピューター利用にも影響してくるのだろうか?

シュガーが本当に新しいコンピューター利用のツールとして使えるかどうかを知りたいなら、デスクトップにエミュレーションを実行するパイソンを実行して実際にシュガーを試してみてはいかがだろうか

[Pinoy.tech.blog(ピノイ.テク.ブログ)を参照]

[原文へ]


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