スパムとはいったい何だろうか?ウェキペディアによると最近スパムとして定義されているものは以下の通りである。
「スパムとは電子メッセージシステムを悪用し、勝手に送りつけられてくる迷惑な大量メッセージである。」
メールを使っている人ならスパムのことは分かっているだろう。頼んでもいないのに送られてきて、ほとんどの場合、厄介な存在だ。スパムが送られてこないなら、それは運がいい証拠。大量生産されており、全般的に模造されているため、有用性があったり、興味を惹かれることはほとんどない。PR業者からジャーナリストに勝手に送られてくるプレスリリースのことをこのように説明する人がたまにいる。電子的で、勝手に送られてくる、使えない、大量に作られた、模造品。
ある晩、PR関係者と話しをしていて、私は自分たちの業界が世間一般にどのように見られているのか思い出した。PR業界で働くと、業界以外の人たちと会話する機会がほとんどないため、情報交換は貴重だ。私が話しをしていた人は、メディア関係者に送る目的でメディアキット(別名:メディア関連の資料集)を夫と一緒にまとめていたようだ。彼女の夫は不満があったようで、目的をしきりに探っていた。「この資料はジャーナリストに頼まれて送るのかな?」と彼は言ったが、彼女はハッキリと「いいえ。」と否定した。彼の反応は単刀直入で、すかさず、「じゃぁ、君はスパマーじゃないか!君の仕事はメディアをスパムすることなのか?」と言った。それに対して彼女は特に非難と受け取らなかったようだ。彼女が言うには、その結果、2人の正当な議論は意見がかみ合わずに終わったのだそうだ。とはいえ、彼の言い分はもっともだ。ジャーナリストはこの資料を送ってくれとは言っていない。そのためスパムと取られるのも無理はない。少なくともスパムっぽいことは間違いないわけだ。
PR業界を庇うために私が唯一言えるのは、我々は自分たちの仕事を理解している、これに尽きるだろう。もし我々のクライアントが薬品業界の新製品に関する情報を持っているなら、この情報を娯楽関係の編集者や食べ物のコラムニスト、そしてスポーツ記者に送るようなバカな真似はしない。注目してもらいたいのは、我々はこの情報を欲しがりそうなのが誰であるかは分かるということだ。
仮に、PR業界がメディアの考えるニュースばかりを取り扱っているわけではないとしよう。ニュースを取り扱う時もあれば、そうでない時もあるのだ。これは我々のもっている情報に興味を示す対象が判断する。全国紙なら、ゴルフ関係の話題に興味を示すかもしれないが、小規模な業界紙なら最新の機器に関する話に興味を惹かれるだろう。メディア内のオーディエンスを見つけることできれば、勝ったも同然。
クライアントがニュースを持っているかどうかを判断するのも我々の仕事である。なぜならもしクライアントが全国紙を狙っていても、彼らの興味の対象外であることが分かっていながら、それでも狙うのはバカげている。もしクライアントが最新のプレスリリースを国中のビジネス編集者に送ろうとしていたら、これをニュースと考え、メディアに送ることが、自分たちの評判を危機に晒す価値があるかどうかを評価するのも(それがいい評判だと仮定して)、我々PRの仕事である。メディアにとって価値のないプレスリリースを送れば送るほど、部外者やメディアからの印象が悪くなるのだ。
たとえPR業者がメディアに宣伝する際に最良の決断をしたとしても、それが完全に悪い方向に向かってしまうこともある。私の浅い経験においても、期待していたことが無残に砕け散ったことが何度かある。逆に全く期待していなかったことが、予想外の好結果をもたらすことも確実にあったはずだが、残念ながら記憶にない。元ジャーナリストのマーク・エバンスの教訓をここで紹介しよう。PRは科学ではなく、芸術なのだ。
プレスリリースをメールで送る際にスパム扱いされないためには、ジャーナリストを名前でアドレス指定すること、最近の記事を参照にすること、実際にリリースが彼らの興味を引くかどうかを把握すること、アプローチにおいて単刀直入に言うこと、彼らの興味を惹かないリリースは簡単に送ることができなくすること、等が挙げられる。成功するための方法は他にもあり、失敗を経験した人から学ぶこともある。前者に興味があるのなら、Good Pitch Blog(グッド・ピッチ・ブログ)を参考にしよう。後者に興味があるのなら、Bad Pitch Blog(バッド・ピッチ・ブログ)をチェックしよう。
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