「本当の強さは最も弱い環に左右される」という格言はご存知だろうか?これは最高の部分が最低の部分に吸収されてしまうという意味だ。この表現は我々が話題にしているパブリックリレーションズの領域にも見事に当てはまる。
PR担当者は千差万別だ。素晴らしい人もいれば、そうでない人もいる。救いようもない最低な人だっている。私は今ブログヘラルドに記事を投稿しているので、焦点をオンラインに合わせていこうと思う。オンラインでパブリックリレーションズがどのように行われているのか見ていくなら、ソーシャルメディアスペースでどのように利用されているかを見れば一目瞭然だ。オンラインのメディア発信地やブロガーがコミュニケーションを始めるきっかけとして、ターゲットにされるようになってきてきる。このおかげで、私を含め、PR関係者がブロガーリレーションキャンペーンを行うように求められるのだ。「ブロガーリレーション」という言葉はブロガーを対象にしたPRを表すための造語だ。ブロガーはマスメディアではないので、伝統的なPRではない。「ブロガーリレーション」がいったい何なのかを説明するのは難しい。なぜならPR担当者の仕事としてまだ認識されていないからだ。
オンラインPRと「ブロガーリレーション」でトップを走るのがエデルマンだ。Business 2.0(ビジネス2.0)が「2006年のビジネス、間抜けな瞬間ワースト101」をリリースしたとき、エデルマンは自分達がリストの至る所に登場していることに気づいただろう(彼らは客観的に見ても取り扱いが難しいウォルマートのPRを受け持っている)。「Wal-Mart Across America(ウォルマート・アクロス・アメリカ)」から、てんやわんやだったVista/Laptop(ビスタ/ラップトップ)のPRに至るまで、ブロガーリレーションに関する取り組みにおいて名が知れているものすべてに事実上エデルマンが関わっていた。
マーク・エバンスが言っているように、エデルマンはこの分野では最先端を行っており、過ちを犯す運命にあるのだ。彼らの過ちは、これまでで最大の過ちであるが、見方によっては、最高の過ち、または最低の過ちとも言える。エデルマンが猫の手も借りたいほど忙しいという事実は長い目で見れば彼らの利益なり、彼らは新しいコミュニケーションの時代に業界を先導する役割を担うだろう。短期間の結果だけ見れば、エデルマンの努力は業界のイメージを傷つけるだけだ。なぜならエデルマンのような企業はとにもかくにも有名であり、物事が上手くいかなかったり、秘密が明かされたりして話題を作ってしまうのは避けられないからだ。
PR企業はオンラインスペースで小規模ではあるが、ある意味大きな過ちを犯している。
ブロガーは扱いづらい集団だ。PR担当者としてブロガーになるのは素晴らしい。なぜなら私はこの種のエキスパートだし、メールの受信箱で見たいものや、見たくないものが分かっているからだ。私は論争するタイプではないが、やるときは徹底的に酷評する。同僚のマイケル・オコナー・クラークも言っているように、大勢のブロガーは論争の内容よりも論争の渦中にいるという事実のほうがワクワクするようだ。またブロガーを手放しで褒める頭の悪いPR業者よりもブロガーのほうがよっぽど賢い。彼らはブログをちゃんと読んでいるかどうか、あるいはダメもとで適当に餌をばらまいているのかどうかを把握することができるのだ。
簡単に気持ちを通わせようとする最悪なブロガーリレーションの例として、個人的なリレーションが挙げられる。ちょっときつい言い方だったかもしれないが、昨日私のバスケットボールをテーマにしたブログにClutch Media(クラッチ・メディア)というところから投稿があった。その時点で、私のブログではこの投稿が一番新しかった。この記事はヤオ・ミンとThe Office(ザ・オフィス:TVドラマ)に関する笑える記事に関連するものだ。その記事に寄せられたコメントを以下に転載した。
やぁ、クリス。君に喜んでもらえそうなニュースがあるよ。20年前のエア・ジョーダンを覚えているよね。もう彼がビンテージになるんだ!巷の噂によると、Mitchell & Ness Nostalgia Co. (ミッチェル&ネス・ノスタルジア)とナイキが提携して1987年のスラムダンクコンテストでMJ(マイケル・ジョーダン)が着ていたユニフォームをリメイクするみたいだ。ドミニク・ウィルキンスを打ち破った、あのフリースローラインからジャンプした豪快なダンクで初のスラムダンクのタイトルを勝ち取ってからちょうど20年がたったことを記念するのが目的だ。本物のビンテージユニフォームは87年のシカゴブルズの遠征用の赤いユニフォームで、背番号の23番が黒字で付けられている。このユニフォームとまったく同様の仕様でユニフォームがリメイクされ、特別な製造番号も添えられるようだ。ちなみに500枚しかリメイクされないらしい。
CNBCのスポーツビジネス担当記者、ダレン・ロベルのブログによると、「ユニフォームは、フェイクのトカゲ皮が内側に張られたハンドメイドのコレクターズボックスに入れられる。また、来週ラスベガス(オールスターの開催地)で公開され、選ばれた23箇所の店舗で販売される。このなかにはニューヨークのNBAストアーやナイキタウンの店舗が複数含まれる。
ナイキ以外の製品がナイキタウンで取り上げられるのは初めてのようだ!
このコメントに関する私の批評を以下に記載した
* コメントは私の記事とは全く関係ない。私のブログを読んでいない明らかな証拠だ。
* このコメント自体、「コメント」になっていない。これじゃ私のコメントに貼られたプレスリリースの固まりに過ぎない。
* InsideScoop23という、このコメンターはコメントセクションにあるURLの欄にリンクを貼っていない。
* InsideScoop23という、このコメンターは本名を名乗っていない。
* 「クリス、これ記事にしてよ」や「クリス、これおもしろいよ。記事にするべきだ」のような具体的な指示がない。
* InsideScoop23は彼がClutch Mediaの関係者で、うんざりするプロモーションに関わっていることを明らかにしていない。
* 「コメント」に関心を惹かれるものが全くない。彼が言った「このユニフォーム欲しい?」という気分にはならない。もし欲しくなるようなものだったらまだマシだった。
つまり、この男はただ私のブログをスパムしたにすぎない。私の記事を読んでいない。私のブログで私を貶したのだ。ブロガーとして、私は強く個人的に受け止めている。InsideScoop23は私が逆にこのコメントをネタにしようと思っていることに気づいているのだろうか?仮に彼が気づいていたとして、もどってきて、記事にして欲しいと頼めばいいのに。
私は少なくとも今の時点ですべてのPR関係者がブロガーリレーションのことを理解するようになる日が来るとは思っていない。それでもブロガーリレーションがメディアへの付き合いと同じぐらい重要になる日がやってくる。私はそうなると強く信じている。なぜなら短期間にも関わらず、ブログは多大な影響力を及ぼすようになり、はすでに証明されているからだ。すべてのストーリーがまずオンラインで「発生」するのだ。テレビや印刷媒体が同じペースで配信するのは不可能だ。
業界として、我々はInsideScoop23よりもハイレベルな仕事をする必要がある。明らかに、しっかり仕事をしていない人もいる。我々全員が過ちを犯すことを前提として、いつになったら、過ちから学び、古い無知なやり方から脱却することができるのだろうか?個人的には無知だけでは済まされない。失礼にもほどがある。
InsideScoop23と誰かを同一視するのは心苦しいが、本当の強さは最も弱い環に左右されるのだ。そしてInsideScoop23のブロガーリレーションが非常に弱い環だ。PR業界がもっとできることを証明しようではないか。
[クリス・クラークはカナダのトロントに本社を置くThornley Fallis Communications(ソーンレイ・ファリス・コミュニケーションズ)に勤務している。またPRとソーシャルメディアに関するブログ、Student PR(スチューデントPR)でブログを書いている。]
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