Tuesday, 7 October, 2008

ユーザーと呼ばないで

12月 27日 at 8:53 pm by スコット カープ -

ウェブの再来を機に使われるようになったキャッチフレーズの中で私が一番嫌いなのが「ユーザー生成コンテンツ」だ。この用語が嫌いなのは醜いからではない(あまり美的な用語とも言えないが)。ユーザー生成コンテンツのこの「ユーザー」という概念が気に食わないのだ。Denuo(デヌオ)のリシャド・トバコワラは昨年の秋、オンラインメディアマーケティング&アドバタイジング(OMMA)の基調講演で「ユーザー」におけるあいまいな意味に重点を置いて講演を行った。

ユーザー生成コンテンツ、いつからこんなヘロイン中毒者みたいな名前で呼ばれるようになったのだろうか?

そして

どこからの銘柄やレベルの低い次元で決められたユーザーという呼び方はやめてくれ。消費者や中毒者やチャランポランとしてではなく、人として扱ってくれ。

ネガティブな言葉の羅列よりもひどいのが、メディア2.0において「ユーザー」という用語が使われることで、メディアの現状が非常に分かりにくくなってしまっていることだ。フレッド・ウィルソンが「ページビューの最後」というコラムを書いたのだが、今回の件に関連しているので、下に転載した。

ウェブページは常に変化しており、ページの管理においても、作業を行うのが配信者からユーザーに推移してきている。12月中に閲覧されたネット上の全ウェブページのうち何パーセントが「ユーザーによって管理」されているかは把握してはいないが(知っている人がいたら、教えて!)、少なくとも増えていることは間違いないだろう。この成長にはソーシャルネットワーキングページも少しは噛んでいるはずだ。ブログには関しては言うまでもないだろう。また、増え続ける個人専用のスタートページ(グーグル、マイヤフー、Netvibes(ネットバイブズ)等)もこのトレンドを支えている大きな要因の一つに挙げられる。

ほとんどの場合メディア2.0における「ユーザー」は以前「オーディエンス」と呼ばれていた人たちか、ウェブ2.0アプリの「ユーザー」である。(このアプリにはMySpace(マイスペース)等のソーシャルネットワーキングサイト等も当てはまる。)問題は「ユーザー」が、「配信者」の対極に据えられていることだ。これではブログをしている人たちがいまだにヤフー等の昔からいる配信者から見下され、蚊帳の外に追いやられているかのようだ。まるで重要性の低い「その他の」カテゴリーに入れられているかのように。

これは誤りだ。メディアには革命が起こっている。ブログやマイスペースでページを持つ人たちこそが配信者であり、一番重要なのは、彼らが「巨大」かつ「伝統的」な配信者とすでに肩を並べていることだ。やっていることも変わらなくなってきており、「ユーザー」と「配信者」の区別が無意味なものとなっている。今、我々は配信者であり、注目を集めるために戦っている。問題なのは、区別をすると、オンラインのメディアがいまだに「私たち」と「彼ら」という言葉を使うことに固執していることだ。

「ユーザー」を使い方に関しては意見が異なるものの、ページビューのトレンドにおけるフレッドの見解は一見の価値がある。— 小規模な配信者(つまりユーザーではない)が全ページビューのうち占める割合が増えている。しかし、大規模な配信者と彼らの違いはスケールであって種類ではないことを認識しなければならない。ウェブ上で配信するために面倒で時代遅れの高価な管理システムを利用している伝統的な配信者もまた「ユーザー」なのだ。ただし、彼らの場合は「ユーザー」の前に配信者なのだ。

そろそろ我々が考えた分類方法を採用し、アクティビティ、アウトプット、そして利用する人を決め付けるのは止めようではないか。大規模な配信者と小規模な配信者が存在するに過ぎないのだ。家族や友達のために配信する人もいれば、会社の同僚に配信する人もいる。それに加え(比較的)幅広い消費者オーディエンスに向けて配信する人たちがいるということだ。革命と呼ばれるいわれは、誰でもネットワークに配信できるようになり、このネットワークの力を利用することができるようになったからだ。

とは言っても、配信者の中にいまだに「ユーザー」から抜け切れていない人がいるのも事実だ。マイスペースやYouTube(ユーチューブ)等のプラットフォームで配信する際に、自分の作品の所有権を譲ることになるからだ。ただし前回のコラムにも書いたように、金儲けはオンラインで配信する人たちの目的ではないことは明らかだ。何はともあれ、経済的な目論見を持っているか否かに関わらず、我々は皆、注目度の取り分を求めて、この取り分を増やすため切磋琢磨しているのだ。

「ユーザー」の殻を打ち破り、自信を持って配信者になろうじゃないか!そうしないと「使われて」しまうだけだ。

[スコット・カープはPublishing 2.0(パブリッシング2.0)でメディアや技術の集中についてブログを書いている。]

[原文へ]


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