学生の本分は勉強だが、勉強以外にも誘惑がたくさんある。たとえば、インターネット、ソーシャルネットワーキング、メール、チャット等がこれに当てはまる。学生生活が変わっていくのと同様に、教える手法や学生と接する手法も変えていかなければいけない。今回のコラムではブログを導入することで大きく進歩する教授法について紹介していく。我々はこの方法を次の学期で実施して、その結果をここで発表するつもりだ。
皆さんもご存知のとおり、ブログを使えば自分の思ったことをオンラインで簡単に発表することができる。ブログが急速に多くの人に受け入れられたのは、設定や使用方法が単純で、プログラミングやHTMLの知識が全くなくても楽しめるからだ(ブログをよくするためにはあったほうがいいが・・・)。実際にブログを書くのはマイクロソフトのワード等の一般的なワープロソフトで文章を書くのとほとんど一緒であり、こういったソフトはほぼ学生全員が使いこなせる。
具体的な問題
我々は大学で日常的な推論の論理(LER)という理論のコースを担当している。このコースを受講する学生は理論的な推論スキルを身につけ、見解の足しにしたり、見解にもう一押しが必要なときに思い出したりする。とりわけこのコースのなかで生徒が学ぶのは議論だ。これには、議論とは何か、どのように議論を特定し、分析するか、さらに、どのように議論を評価して構成していくのか等が含まれている。
LERを教える際に苦労するのが、コースを学生にも関連する事柄に変えていくことだ。残念ながら、教科書には理論的な文章で提供されているタイプの議論がほとんどなく、あったとしても学生にとってはあまり興味深い内容のものではない。これはこういった議論がフィクションであり、前後関係がほとんど提供されていないからだ。
課題と学生のあいだに関連性を植えつけるために我々が考え、実施した手法に次のようなものがある。生徒はまず新聞から社説を選び、その新聞のエディターに手紙を書く。生徒は選んだ社説の中から弱い議論を特定し、なぜ弱いかを説明しなくてはならない。我々は生徒が実際の問題を精査することで、より真剣に講義に参加することを発見した。課題の成績が新聞に掲載されるか否かで判断される可能性があることを知ると、生徒達は普段以上のやる気で課題に取り組んでいた。
この手法の欠点は、大部分の生徒が新聞で論じられているような話題についてあまり知識がないことと、新聞を呼ばない生徒が大勢いることだ。そのためこの課題が生徒の関心を惹くことは確かだが、彼らがちゃんと自分達にとって有益な議論を選んでいるかどうかは疑問である。
この手法の欠点は、大部分の生徒が新聞で論じられているような話題についてあまり知識がないことと、新聞を呼ばない生徒が大勢いることだ。そのためこの課題が生徒の関心を惹くことは確かだが、彼らがちゃんと自分達にとって有益な議論を選んでいるかどうかは疑問である。
解決策: ブログの活用
我々は受講している学生の多くがコンピュータに精通しており、インターネットを使いこしていることを知った。これをヒントに生徒にブログを書かせることを思いついた。この手法は生徒の関心を一気に惹きつけるだけでなく、理論的な推論のスキルを学び、磨くことにも役立つのだ。
この手法を用いると、学生は議題を選んで1学期間中ずっとその議題について記事を投稿することが要求される。我々はこれまで学習した理論的な推論の概念をブログに活用することを学生に指摘し、ライティングプロセスについて説明していこうと思っている。また我々は彼らの記事を編集し、評価するつもりだ。
この学習プロセスは生徒同士がお互いにそれぞれの議論に関するコメントを定期的に残すことを要求することで、さらに質の高いものになりえるだろう。それから学生には、1. 自分の考えを言葉にする、2. 批判に対して自分の考えを守り抜く、3. 他の学生の議論を批評的に分析する技術を学び、発展させる機会が与えられるのだ。
ブログを書かせるメリットを以下に記載した。
1. 他の学生に読まれることが分かっているので、自分の課題に対して細心の注意を払うようになる。さらに授業にしっかり取り組み、これに加え、これから教える批判的思考法を身につけてくれればこの上ない。
2. 学生はクラスよりも大きなコミュニティーに属することになり、そこで自分の考えていることを共有し、発展させることができる。また自分のブログに読者からの質問やコメントが投稿されることに幸福感を覚える可能性もある。
3. 生徒は現実で使える技術スキルを学ぶ。このスキルは履歴書にも記載できる。
実行する際の提案
このプロジェクトを実行するには主に3つの必要事項を頭に入れておく必要がある。まず、ブログは技術的な知識のない生徒や教授のことを考えて設定する必要がある。次に、管理および評価するときのことを考えて、ブログは単一のURLにあり、ユーザーネームベースのディレクトリ構造で判別するようにする。こうすることでネット上にある多数のブログを追跡する手間が省ける。最後に、インストールに関する問題を避け、設定する時間を軽減するため、多くても1つのコースにつきソフトウェアのインストールは1つとする。
これらの問題を解決する方法はいろいろあるが、我々はコンピュータに詳しい教授と詳しくない教授にそれぞれ違うオプションを用意することを検討している。詳しい教授には自分のウェブサイトとデータベースをホストして管理する一方、後者には無料の共有ブログを活用すべきだという考えだ。このオプションは1. 第三者のサイトを利用するのとは反対に専用のサイトを使うことで、生徒個人のブログを追跡するのが簡単になる、2. 教授側のサイトのカスタマイズや機能を追加するのが簡単になる、というメリットがある。
技術に詳しい教授用のオプションを採用するときには以下に記載した一般的な手順に従う必要がある。
1. GoDaddy(ゴーダディー)等の登録機関からドメインを購入する。
2. Colorteck(カラーテック)等のウェブホスティングサービスからウェブホストを購入する。
3. WordPress(ワードプレス)かDrupal(ドルーパル)の何れかをインストールする。
4. 生徒にアカウントの作成と記事の掲載方法をしっかり教え込み、成績を評価するために必要なのでユーザーネームを申告させる。
技術にあまり詳しくない教授用のオプションを採用するときは以下に記載した一般的な手順に従う必要がある。
1. Learner Blogs(ラーナー・ブログズ)等のように生徒に無料で、共有できるマルチブログサイトでアカウントを作らせる
2. 生徒にアカウントの作成と記事の掲載方法をしっかり教え込み、成績を評価するために必要なのでユーザーネームを申告させる。
この機会を利用してこのコラムを書く際に有益なアドバイスを頂いたサラ・ホワイトマンにお礼を述べたい。
エイブ & ミカ
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